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「変わった子」でいいよーアンドレアの日本出産・育児日記
アンドレア・ハーシッグ 毎日新聞社 1997

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よくある「赤ちゃんもの」。

毎日新聞らしく、毒もなにもないあたりさわりのないものなので、暇つぶしに気楽に読むような性格のものだといえる
。 違いとしては、外国人(アメリカ人)が日本で子どもを産むということで、これが[売り]なのだが、この視点での切り込みというのは案外弱い。
赤ちゃんに対する態度に東西の違いもあるはずがなく、むしろその「変わらなさ」が浮き彫りになる。そしてだんだんと、とにかく赤ちゃんがいかにかわいいかということが主となっていく。この人にとって初めての赤ちゃんだからこれは当たり前。
この本はあくまでも「赤ちゃんもの」だ。

出産のときにいかに「痛い」か、という描写が延々と続いて、これはこっちにとっては興味深い事だったが、「あなおそろしや、人間も、動物なんだ」ということを思わされた。

暫く見ないうちに日本の、子どもも(親も)変わってしまったようで、 今は日本の親というのは子どもに「泥んこ遊び」というのを絶対にさせないらしい。
例えば公園へ行っても、ビニールシートをぴちっとはって、そこから外へ出さない。 著者の子どもが泥んこ遊びをしているとあわてて注意しに来る。
著者はあきれて描写しているが、こっちも、あきれた。
いつのまにこんなに無菌志向社会になってしまったの?最近変なニュースも多いが こんな所に原因の一つがあるのでは?

「公園デビュー」という馬鹿げた儀式も、日本で子どもを育てる場合は避ける事ができない。もちろんこの人はそのまま「儀式」に失敗する。
負惜しみじみた言い方で、「イレズミを見せてやればよかったわ」というのだが、この意味するところは、 きちんと型にはめられることを喜ぶ、この人にとって理解しがたい、日本の若い親への違和感だろう。

妹からいわゆる「ニューエイジ音楽」を贈られるのだが、これを赤ちゃんが聴いたとたんに大声で泣き出すという話、なるほど、と思った。
つねづね、ある種のわざとらしい「ニューエイジ音楽」のどこが「スピリチュアル」なのかさっぱりわからなかったのたか゛、「赤ちゃん」にもわからなかったらしい。 その「ニューエイジ音楽」は、「眠たい天使」という皮肉な題名だったそう。これは可笑しかった。

今回は「赤ちゃん」とうことで、毒もなくなってしまったのだが、
今後続編が出たら、面白そう。


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