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あなたがキレる瞬間(ニコラス・レグシュ)柏書房

題名、内容ともにタイムリーな感じはするのだけど、案外、中身が今一つ。
アメリカ人というのは・・と一般化してはいけないのだけれど・・・知的好奇心が旺盛で、ブルドーザーのように知識という知識を漁っていってしまう。(立花隆風に。) それで、結果できる物は量的にすごいな、と思わされるのだが、この本の場合 それぞれの知識がうまく繋がっているような感じがしない。何の意図も主張もなくだらだら書いているような印象。前書きには、人間はキレるものだということやら何やら、言いたいことがあるようなことを書いてはいるが、書く時の熱量のようなものが低いのか、訴えかけてくるものがあまりない。メディアに関わっているものとして、テレビの暴力シーンなどが暴力に及ぼす影響にも冷笑的で、立場的な限界も感じさせる。

美しい「農」の時代(木村尚三郎)ダイヤモンド社

軽い本なのだが、この人の文章、品がある。
題名は多分に感傷的で、内容とは少し、そぐわないような気がしないこともない。最後にいきなり「農の時代には無駄とされる者など存在しない」と牧歌的な未来図を描くが、こんな議論はしてなかったので、??となってしまう。これは一つのキャッチフレーズということらしい。
内容は、まあ、面白い。
これまで生まれてきた文化は、「よそ者を受け入れる」ということがポイントとなっていたということ。よそ者という別の視点を導入することで初めて自分の持っている文化の位置や価値が分かる。
今のような変化の時代には人は移動していくということ。大航海時代に西へ東へと航海したり、ローマの時代にゲルマン人が大移動した例など。
まあそんなようなこと。
 
 

日本の官僚(利光三津夫 笠原英彦)PHP研究所

 日本の官僚制について何か解説してくれるのだと思っていたら、なんだ、歴史書だった。奈良の律令制など日本の歴史の中の官僚制についていろいろ書いている。日本史はとらなかったのでよくわからない、なじみのない単語が出てきたりする。歴史書のような傾向が強いので、官僚制についての本としては少しずれすぎているようにも思った。
官僚の源流として太政官制度を説明しているが、これは奈良から明治の初めまで続いていたというのが驚き。これは中国(唐)の制度の模倣だったのだが、中国の制度が、革命を通じて天下をつかんだ皇帝による政治制度だったのが、日本ではそのような厳しい争いが存在しなかったために、何か気の抜けた制度として、性質の異なるものになってしまった。このあたりがいいかげんである。どこか日本というものを感じさせる。
 
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