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  精神世界BON

  
 
考える日々U 
池田晶子 毎日新聞社
ある意味ではおっかない人である ★★★★ 哲学
私はこの人をひそかに”女クリシュナムルティ”と呼んでいます。
問いの徹底度において、こんなに潔癖な人も珍しい。 
まさに原初こうだったんだろうな−と言うようなの哲学の形を体現しています。
で、なんでこれが「精神世界もの」かというと、
ここまで問いが徹底されてしまうと、ほとんど神秘主義の世界と接してしまうからです。
たとえば宇宙がいつできたかと言う話では、
いつできたかと言う事を考えている〈私〉がその「始まり」を考える図式のナンセンスさを笑ったあげく、
「宇宙はいま、ここで生まれているのだ」と結論せざるを得なくなるのですが、
この言葉はまるでエックハルトが言っている言葉かと思ってしまいます。
「私は世界を認識する。私なくして世界はない。だから私は消える事はない。」と言うような意味の事
(ここまで露骨には言っていませんが)もまたラマナ・マハリシと重なってしまう。
問いをごまかさずに突き詰めるとみな同じ結論へといたるらしいです。
 
天界の原理  
トム・ヤングホーム 
早川書房
またしてもベストセラーニューエイジ小説

 

★★★★ ニューエイジ小説
 ある種のニューエイジ小説と言うのは俳句みたいに(?)だいたいパターンが決まっていて、
その制限された条件下でどの程度独自性を出せるかということに
なってしまうように思います
たいてい、困難な状況下にある主人公が、(なかば強引に現れる)超越的な世界の知恵に通じた「師」との
出会いを通じて賢くなっていくという形です。
 はっきり言ってストーリーなんかはどうでも良く、
文中で〈師〉が長々と説明する意味ありげな言葉のみに意味があるようです。
だからニューエイジ小説の小説としての出来の差をつくるのは
道具立てのユニークさのみにかかっていると言えます
この意味で、この小説は
「天界」にあるバーだかなんだかが舞台と言う事で(そこで超越的な『師』と会う)
面白い事考えた、と思います。

でもいつもこうした設定に無理が生ずるのか
奇妙な味わいの例えになってしまうのが可笑しいのですが。
例えばこの小説の場合だと、
誰にも「ガイド」(俗な言い方をすれば守護霊)がいるという
お定まりの説明がなされるのですが,
「バー」という設定で通しているので
地上に転生するときにどうやってガイドをつけるかという説明で、
ガイドを募集するという「求人広告」を出すのだ、と言っています。
この例えの奇妙な味わいには苦笑してしまいます。
 
 
掟を破った鳥娘の話
ヴェルマ・ウォーリス
草思社 
伝説をアレンジ ★★★★ ネイティブ
 
伝説を元にしているので、細かな描写などぼんやりしているような感じ。
伝説というのは単純ながら残酷で…この残酷さが心の深い奥の動きを思わせる…、
力強いものなのだな−と思う
 
ソース
あなたの人生の源は、ワクワクする事にある 
マイク・マクナマス
 VOICE
良い人なのはわかります ★★ セルフヘルプ
よくある成功哲学。ややのニューエイジ風味付けが入っていますが
これはVOICEの持つ雰囲気のせいでそう感じるのかもしれません。
特徴的なのは

自分の望みに順位をつけるな、
望むものはすべてやれる、

というようなあたりでしょうか。

ところで、やはりここでも頻繁に出てくる
このヴォイスお得意の 「わくわく」(”ワクワクすることをしなさい!”) のもとの英語はなんと言うのだろう。
この言葉を見るとなんか急に情けなくなって力が抜けてしまいます。
 
老女の聖なる贈りもの 
プリシラ・コーガン めるくまーる
傑作だろう ★★★★ ネイティブ
 インディアンの老女をカウンセリングするうちに自分が癒されるカウンセラーの話。
女性である事の問題などが中心的な話題のひとつではあるので、
もしかすると女性向きなのかもしれませんが、それ以外の話題も興味深く、
うまいオチをつけるところなど
小説としてかなりできが良いです。
この小説が多くの出版社に断られたというのはなぜなのだか良くわかりません。
ネイティブと結婚したとかいう著者の経歴のせいか
、なんといってもインディアンの思想が皮相的にではなく、
深く理解されているところがいいです。
老女の言葉の深みは、よほど理解しているのでないと書けないほどだと思います。

映画化決定!とありますが、この内容を画面に反映させるのは結構難しいでしょう。
 
 
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