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精神世界本 ものぐさ版

  
 
人生を変える力
ジェームス・レッドフィールド
角川書店
 

このシリーズに小説としての面白さを求めている人などあまりいないだろうけども、
それにしてもこの道具立ての単調な繰り返しは、そろそろ読むのにきつくなっているようです。
超越した場所、より深く知っている人々の相変わらずの意味ありげな言葉、追われて逃げるときの描写のワンパターン。
内容に込められたメッセージを受け取ろうとするときに、前の作品を知っているものにとっては 次第にこれら、ややうんざりする一本調子が逆に阻害要因になってしまう気がします。
以後、少なくとも何か新機軸を打ち出すのでないかぎり、このパターンではこの本あたりがシリーズとしての限界じゃないか、と思う。

★★★★ ニューエイジ
ここまできてそれなりにわかってきたこと
五味太郎
講談社
 

いわゆる癒し系の「絵本」と言っていいのかなんと言っていいのか、乱暴なくくりで言うと、
「相田みつお系」とでも言うべきか(最近は「326系」というのか)、
そういう本をいくら読んでもなんのことやら全然わからないという自分のような人間にとって、
この種の本はまるで縁のないものだとあきらめるしかないように思っていたのだけど、 いや、この本は猛烈に面白い。

(といってもべつに癒しの本でもなんでもないから、そういうものと比べてはいけないのかもしれない。でも
気の利いた文章がボツボツ並んでいるという構成は同じだからいいでしょう。)

この人の名は、あんまり聞いたことはないけども、絵本の賞とかをもらったりしてこの分野では結構有名らしいです。
全部で150くらいの文章が並んでいて、それぞれにイラストがついている。どっちもいい。一人で両方やっているから
相乗される効果ももちろん計算済みで、こうした組み合わせがたまらなくおかしい。
またこういう文章自体絶対に他の誰かには書けないという気がする。
「ここまできてわかってきた」というその文章をいくつか拾ってみると…

「けっして損はさせませんというやつは、損はしないけど得もしないということ」

「白玉ぜんざいを食べながら高度な悪事を企てるのは難しいということ」

「どうやら神は存在するが、かなり混乱したやつに違いないということ」

「バカにされないようにがんばったりすると、残念ながらバカにされちゃうんだなあ、ということ」

「救急車は期待されるほどには速くはないということ」


絶妙なイラスト付きなのが尚いい。
150も続き、終わるのが惜しかったほどだけども、考えてみると
数としてもまあいいところだったな、と思う。全体が芸術品です。

★★★★★ 絵本…?

他力
五木寛之

講談社
 

TARIKIとしてアメリカで受けていると聞いたので、
発売当時全然興味がなかったのだが試しに読んでみた。
で、……よくわからなかった。
繰り返しも多いし、一つ一つがコラムのように短く、読みやすくするために
どこかが犠牲になっている気がします。うんと薄められたジュースでも飲んでいるみたいでまるで落ち着かない。
癒し系の教祖になったというのはなぜなのか、この本だけで計る事は出来ないです。
(過去の遺産の関連なんでしょうが)

★★ 随筆
禅への鍵
ティク・ナット・ハン
春秋社
 

70年代にアメリカで禅の紹介として出版されたものがもともとのベースになっているらしいです。
だから禅の伝統や分類など、そういうお勉強すべきものとしての部分が少し 退屈です。最後に公案集みたいなものが載っているのもやや唐突。

★★★
体外離脱体験 
東大出エンジニアの体験手記・考察
坂本政道著
たま出版
 

同じ体外離脱体験を語っても外国のものと日本人が書いたものとではこんなに違うのかなあ、 と思わずやや乱暴な比較をしてしまう。

別に本の薄さを言っているのではないけど、日本人が書くとどうしても構成力などの点で劣ってくるのは仕方がないのだろうか。
散文的というか、著者の整理されていないメモをそのまま見せられているような気がする。
かといってかわりに情感みたいな他の「売り」が特にあるというわけでもない。
書き散らした原稿を適当に並べただけという粗さがあるように思います。なんか話題が飛び飛びになって
時に現れる唐突な話題の振り方といい、整理されていない感じは否めない。
普通なら編集者がもうちょっと整理してまとめるものじゃないでしょうか…。たま出版にはもっとちゃんとした編集者はいないのかな。
でもこういう体験談自体は面白いです。

★★★★ 幽体離脱
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