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  精神世界BON

  
 
新しき流れの中へ
第十の予言の教え
ジェームズ・レッドフィールド
キャロル・アドリエンヌ
角川書店
ベストセラーの解説本 ★★★★ ニューエイジ

 

同じ作者のベストセラー、『第十の予言』の内容を解説すると言う本で、
ニューエイジの学習のテキストという形態になっています。
もちろん取り上げられている素材はこの『第十の予言』だけにとどまらず、
『前世療法』やルース・モンゴメリー(まだ邦訳は無いらしい。)やロバート・モンローなどの
ニューエイジのスタンダードといえる本の中からもいろいろ引用されています。
そのためにニューエイジ思想全体ををうまく解説したかたちになっていて、
後世になって、ニューエイジってなんだったんだ?ということになったときに
これを読めばどんなものだったのか、結構分かるかもしれません。

例えば死や死後の世界、生まれる目的、などの話は
まさにニューエイジ典型の説明になっています。

各章の終わりに、ニューエイジ風の演習のような課題が並んでいるところが
不思議な感じです。グループの演習として書かれていますが、
こんな事やってるグループってどうも想像できません。
これが奇妙に感じるのは、アメリカのキリスト教の伝統のようなものが
こちらに無いからでしょうか。
不思議と言えば、この本は、本の解説と言う形なわけですが、
解説を書いているのも同じ作者なので、「たとえば、『第十の予言』にはこう書かれています。」
と引用していたりすると、これは自分の本を自分で客観的な立場を装って引用してるわけで、
まるで自分でくすぐって自分で笑っているような一種奇妙な感じが残ります。
また解説するくらいならはじめっから小説にしないでこういう本で書いてりゃいいのに、
という思いにもなります。

「ホリスティック弁護士」などという概念が出てくるところが、なかなか面白いです。
トラブルを扱うと言うより、依頼者の中身も見て全体を癒していくという態度の弁護士の事です。
日本ではとても考えられませんが、そのような弁護士もでてくるところに、
アメリカ精神世界の、前進しようとする躍動力のようなものを感じます。
 
 
 
 
光の十二日間  
ゲリー・ボーネル
ヴォイス
わからない…わからない… ニューエイジ・予言

宇宙の歴史の過去から未来にわたるあらゆる出来事が記録されているという
アカシックレコード。
このアカシックレコードに自由にアクセスできると言う著者が、
アカシックレコードを解読した成果から、
人類のこれからについてさまざまな予言をしています。
題名にもなっているように、中心的な予言は
2001年から2011年の間に起こるという「光の十二日間」という出来事です。
何万年かに一度起こる変革の波がこの期間にやってくるといっています。
まず誰にも突然オーラが見えるようになり、
ある人々はアセンション(次元上昇)のプロセスに入ると言っています。
想像するものは即座に現れ、これらに対応できない人たちは混乱し、泣き叫ぶ
と言った状況が長々と描写されていきます。

まあ、正直言って、何を言っているのかまったく分かりません。
まるで覚えたての外国語で読んでいるようで
読む文章が、片っ端から頭から抜けてしまいます。

わからないのは、予言の一部が、出版の時点ですでに外れているという点です。
すでに外れている予言集を、分かっていながら出版するって
いったいどういう了見でしょうか??
例えば
1999年はヨハネパウロ最後の年(前半に死す)
1999年半ばまでにイラクはイスラエルに生物兵器を使う
1999年半ば日本に新しいリーダーがあらわれる
        不良債権を告発する「新かみかぜ」と名乗る人物登場

などとなっています。
もちろんすべて外れていますが、
不良債権を告発するという「新かみかぜ」というあたりのセンスは
いかにも外国人が日本について勝手に想像したようで、
頭が痛くなるところです。
 

もっと分からないのは、
作家の高橋克彦が特別寄稿というものを寄せて、
「身が震えた」と感動している事です。
いったい何に感動したのか……

もっともこの人については、新聞のインタビューで、
ノストラダムスの予言が外れたのはショックだった
と言っていたのを読んだ事があります。単にこういうのが好きなのでしょう。

この予言は期間としては2001から2011年と言う事になっていますが
著者は2001年と言うことにして話を進めています。
ということはいずれにせよこの予言がどうなるかはもう
まもなくにわかってしまうということになります。
こんなに賞味期限の短い予言も珍しいかもしれません。
また高橋克彦さんはショックを受けるのでしょうか……
 
 
人生を考える
中村元
青土社
人格者だったんですね。
この存在の広がり。
★★★ 哲学

このまえ亡くなった、インド哲学の第一人者です。
語りおろしのような形なので、いっそうこの人の
人格者ぶりと言うか、暖かさのようなものが伝わってきました。
もちろん、すぐに語源の解説に行ったりという
博学ぶりも、自分の知識の中から縦横無尽に引いてくる
さまなんかも、すごいと思います。
テーマが当たり障りの無いものなので、(人生とは何かと言う類の)
語りもそれほど具体的でなく、こせこせしていないために、
雲をつかむような漠然とした印象は受けます。
でもこの人がこせこせした事を語るところは想像できないので、
どうしてもこうなってしまうのでしょう。
そこのところも良いです。

この人が死んだとき、テレビで立松和平が
この人が翻訳した最古の仏典、『ブッダのことば』の冒頭……
「サイの角のようにただ一人歩め」
の繰り返しのくだりに昔感動した、
と語るのを見て、
やっぱあれは誰でも読むと感動するんだなー
と感心した事を覚えています。
 
 
さいはての島へ−ゲド戦記 3
アーシュラ・K・ル・グィン
岩波書店
今度は死の国へ ★★★ ファンタジー

 大古典の3+1部作の3番目です。
空から何かがこちらに飛んでくる、鳥だと思ったらドラゴンだった、
というくだりなんかはファンタジーの醍醐味でしょう。
でもこんなにファンタジーばかりあちこちにあると
こんな光景どうってことはないのですが。

ファンタジーでは人間の心の持つどんな動きにも
活躍の場が与えられています。
本来動きのパターンとして認知されていないそのような動きが
かたちとなって表れているのを読むと、
新たになじみのものを発見したような快感が
味わえます。
ここらへんがファンタジーの良いところですね。
 
 
道をてらす光 
日野原重明
春秋社
医者だからこそ言える・わかるということも ★★★★ 名言・ターミナルケア
鈴木大拙も看取ったという
どこかの大病院(聖路加病院?)の院長だった医者の
エッセイ。
歴史上の生にまつわる名句を引きながら、それをもとに
書き綴っています。
フランクルやタゴールやら、ローマの哲学者や
いろいろな言葉が引かれています。
中でも著者が心酔しているのがウィリアム・オスラーという
カナダなどで活躍した医学教授のようで、
この人の言葉だけは例外的と言っていいほど何回も
引かれています。
私はこの人を知らなかったのですが、
ほんのさわりだけの言葉とはいえ、
たしかにただものでは無い深みがそこにあるようです。
大体医者なんて信用できないのですが、
こういう風に、名言などを噛み締めつつ
内省を深めている医者もいるんだなあ…と思います。
 
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