心霊的自己防衛(ダイアン・フォーチュン)

いかにもという魔術の本。特に、秘密を明かすというようなものではなく、核心に近づくと、はぐらかしておわる。なんだか魔術のロマンをぷんぷんと残したような本で、アストラル体で抜け出る時の出入り口、とか修行時代の事件簿、とか魔術らしい話をしても、中身はなぞるだけで、読んだ時の印象としては魔術の雰囲気だけが残る。第一次大戦後という書かれた時代も関係があるのかもしれない。ペンタグラム(一般的には「星印」と言われている。魔除けとして常識的)の正しい作り方、なんかが書いてある。
 

ラスト・バリア(ルシャッド・フィールド)角川書店

オリジナルは70年代の本なのだが、もう典型的なニューエイジの内容となっている。今読んでも全然古くない。
ある卓越した教師につき、当初意味のよくわからないいろいろの試練を経て、新しい世界にいたって終わる。 よくあるパターンだなあ。
スーフィー(イスラムの神秘主義)が基調となっていて、私もルーミーなどとフィーリングが合うような気がしていたので興味深かった。
山川夫妻のHPが書いてあった.。
気に入っているスーフィー、ハズラト・イナーヤト・ハーンの言葉
 

精神世界のゆくえ(島薗進)東京書籍

こんな重要な本を逃してたなんて!
ニューエイジの潮流に対して客観的に評価をくわえている。
そのメンタリティの特徴がまとめて分かる。カルマの意味(捉え方)が変化していることなど、いろいろあるのだが、宗教の歴史的な流れの中にニューエイジがあるということが分かる。
いつも気になっていたことも書いてあった。それは何かというと、ニューエイジの思想は、『自分が望んだからそうなった』というようなことを、よく言う。それはそれで正しいのかもしれないが、そのために、他人を助ける、社会に何か働きかけるというような動きを持ちにくい。他者に対するあっけないほどの無関心や冷たさに陥りがちとなっている。
こういうことは、ニューエイジ運動の担い手たちの心象の反映だという。主に、先進国の、高学歴で物質的には満たされている、というような人々の自閉の度合いがここに現れているとみる。
逆に言うと、物質的に満たされたので初めて自分の内面へ向かうことが出来たということなのかもしれない。その流れがまた外面へとリンクしていけばよいのだが。

ビーイング・ピース 一枚の紙に雲を見る(ティク・ナット・ハン)壮神社

ティク・ナット・ハンという名は、前からよく聞いていたのだが、ベトナム戦争の頃から世界的に活躍している人だとは知らなかった。キング牧師にノーベル平和賞に推されていたということも初耳。結構すごい人だったんだ。現在フランスに亡命中だとか。
そもそもティク・ナット・ハンという名前の響きがなかなか良い。人のエライ度というのは名前で決まってしまうことも多そうである。世界史を考えても、歴史的な偉人は、たいてい名前の「響き」が強いものだ。(乱暴な意見)
内容は平易。「行動する仏教」を標榜している。人は誰一人孤立して存在してはいない。というのは、私という存在は私以外のすべての要素が関係して生み出されているからだ。ちょうど一枚の紙に、紙そのものでないすべての要素、たとえば、原料である木々や木々を育てた雨、雨を生み出した雲が関わっているように。これが副題の意味になっている。だから自分を変えることは、世界を変えること、世界を変えるとは自分を変えることを直接、意味している。これにもとづいて行為することを「行動する仏教」という。

ずっと前にこの人についてのHPを見たことがある。今もあるのか知らない。
 
TOP