精神世界BON

  
 
森の旅人
ジェーン・グドール
角川書店
静謐な本 ★★★★★ 自伝・霊性

野生チンパンジーの研究の草わけが、自分の半生を振り返ります。
上野圭一が翻訳するだけあって、非常に精神的(スピリチュアル)な内容で、
精神性への言及のほかに、死んだ夫の魂がやってくるのを感じたり
幽体離脱の幻覚の中で会ったりという学者にしてはちょっとらしからぬことを
記しています。
読んでいると、なんだか瞑想しているような不思議な透明感があるのですが
チンパンジーを待って森の中にずっと何時間も座ってきたという
著者の一種の瞑想体験が、文章からにじみ出てくるようです。
 
O-リングの驚異
新井基夫
祥伝社
簡単すぎる解説本 ★★ 代替医療
六本木と四谷の西華クリニックというところで
O(オー)リングを利用して診察をしているお医者さんです。
NONBOOKSのシリーズなので、内容はたいしたことはありません。
Oリングというのは掌になにかを載せると
有害ならそれに応じて指のしまる力が弱まると言う事を利用して
からだに合う薬を調べたり、癌の病巣をつきとめたり出来ると言う
テクニックです。
よくテレビなどでやられるし、
九州の久留米市の病院が有名だったりします。
ずいぶん奇妙だと思われますが、どういうわけかそれほど
際物としてからかわれたり非難されたりする事が少ないようです。
あのオカルトハンター大槻教授さえ、(勘違いしてか)科学的方法として
認めているような文章を書いていました。
これはどうも、端で見ているものには何をしているのか理解できないと
言う事もあるようです。理由付けが科学的に見えて、どこかでひそかに飛躍して
しまっているようなわけの分からなさが入っています。
でも結果的に言えば、
「効果があるのだから良いではないか」
ということでわけのわからなさもなにも納得されてしまう
しまうところがあります。
この本を読むと、処方する漢方のグラム単位まで
Oリングテストで割り出して適用させているということです。
これで有効なら、わからないけど認めるしかないという所でしょう。
癌発見のテクニックなども実際にやって正確なのだから
(テレビでもやっていましたが)認めるしかありません。
こうした事を科学的に解明・説明すると言う方面をもっとやってほしい
と思いますが。
一方でやはり危ういものと背中合わせなのは
例えば「色」のカードを使って
患者に合う色合わない色などを決めるなんて言う方法
がある事です。
これはもちろん東洋医学で5つのタイプの分類にそれぞれ
色が決められている事と関連するのですが、
これがそのまま適用されていたりするのは
行きすぎという気がします。
たとえば「白」がOリングで反応すれば
それは肺系の病だということになっていたり。
この杜撰さでは振り子占いと同じレベルに落ちてしまいます。

まあ、ダウジングもやるひとがやれば当たるそうですが…
それと同じで良いのでしょーか。
 
臨死体験未来の記憶
フィリス・アトウォーター
原書房
話が飛ぶ ★★★★ 臨死体験

 
 
数秘術
ジョン・キング
青土社
数学はややこしい ★★★ 魔術・カバラ

 


 
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