死後の宇宙生へ 西川隆範 広済堂出版 1995
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この本は前から読みたかった。
コンパクトにまとまっていて、「シュタイナーハンドブック」とでも言えそうなものになってる。
書き方も「こんなことがあるそうだ」と言う言葉が繰り返されてシュタイナーの思想が紹介されている。
あるいは、「けさ新聞を読んでいて思ったのだが」などという言い方で、何気ない風を装って気楽な調子で述べていく。どちらかというと控えめな感じ。
その調子を活かすために、根拠付けなどは、はしょっているので、初めてシュタイナーに触れる人には荒唐無稽で納得できないように思えてしまうかもしれない。
どっちにしても証明できるようなことではないけれども。
唐突に「地震でなくなる人は来世は精神性の高い人間に生まれる」などと言われると、確かに、「うん??」と思ってしまう。
例えば他にも、このようなことが書かれている。題名で分かるとうり、「死」が中心的なテーマである。
・私らの死者への問いかけに対して、死者は役割分担をして、これに答える。
・睡眠中および死後世界では時間は逆に流れている。
・運命の瞬間というのは自分が引き寄せている。より高い自我によって、カルマを返すチャンスをとらえているのだ
・絵画に興味を持っていないと、来世でいい顔に生まれない(うーむ??)
・憎んでいる民族があるなら、人は来世、その民族として生まれ変わる
・死者からのメッセージを受け取るもっとも適した時間は、目覚めのときである
・人の悪口を言うと、私たちの守護天使はぞっとしている
・睡眠とは密かに一日の反省をしている時間なのだ
・死者に対して否定的な感情を抱いていると死者の道程にとっても障害になる
いずれも、急に言われると、引いてしまうのが当然なことであるが、
これらの背後にはシュタイナー全集の100巻をこえる重みがあることを心に留めておくべきかもしれない。これらは「さわり」だけにすぎない。
この本はこれらを解説しながら「よく生きること」をとらえようとし、最後には「行」の仕方などもついている。
信じるのかどうかと言われると辛いが・・・確認する機会があったらおもしろかろ、と思って読んでいる。
内容的には「死」を中心としたシュタイナーの思想がたくさん詰められていて、その全体像を知るにはかなり便利で、なんといってもオトクなものだと思う。
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