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精神世界BON
あの本を読んだときはなんだか危ない感じもしたのですが、 発言やインタビューなんかはしっかりしていて いまさらですが、まともな人だったんだ、と思いました。 科学者として、人間に付きまとう発想の限界からああ言う事を言い出したんだな、 と言う事が分かります。
これはとても良く出来てます。 読んでると、内容より作者の人柄のほうが強く意識され、こういう本は 何を書くかじゃなくて、どう書いているかが重要なのかもしれない、と思わされます。 芯からいい人らしいので、ほっとさせられます。 だから書かれている「ごきげんなテクニック」のようなものも 全然上滑りしていません。 作者は最近話題のレーシックと言う近視手術の第一人者で この手術をするなら、何としてもこのひとのところへ行きたいです。
後ろの解説など、メモリアルブックのような造りになっています。 老いと死を語ったというそのままの本ですが 仏典の簡潔な引用などがいいです。
サイトに寄せられた質問をまとめている本で、何冊か有ります。 読んだのはそのうちの一冊だけです。 ずいぶん気楽な、ついでに聞いたような質問が多いようですが 有益な知識がえられます。 でも科学的知識で説得しようとする時にときどき違和感もあり、 日本人から見るホリスティックな感じとちょっとずれるようなところもあるようです。 やっぱりアメリカ的なバイアスがあるのかもしれません。
題名で勘違いしますが、これは子育て、中でも登校拒否とか非行というような問題に関した本です。 作者はシスターなので(臨死体験で有名です)、題材がそういう方面から来るのかも知れませんが、 キリスト教臭がつよく、例えばキリスト教の言葉に救われた、というようなエピソードがときどきあって 全体にやや特殊な例になってしまっているところもあります。 でもこういう問題にかかわっている人には参考になるのでしょう。
最初に、戦時中に仏教の僧侶がいかに戦争をあおる言動をしていたか、 ということが述べられますが、 禅を含め、ほとんどの高い位の僧侶が全体主義の空気を作るのに加担していたと言います。 これは自我を消すと言う事を国家への没入と勘違いしていたらしいのですが 作者はここらの勘違いとその回答を、ケン・ウィルバーの思想を解説する事で説いていこうとします。 だから、この本のすばらしさの多くの部分はケン・ウィルバーの思想のすばらしさによるところが多いです。 他の本でもそうですが、ケン・ウィルバーの思想が入ってくると、 本の輝きが一気に増してきます。
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